このニュースレターでは、Web3に興味のある方に向けて、話題のトピックをやさしく解説していきます。毎週水曜日6:00に配信しておりますので、情報収集にぜひお役立てください。クリプトを楽しみながら一緒に学習していきましょう。
今週はMain Topicでの深掘りではなく、ニュースの紹介となります。ethCCのため、zkRollup関連のニュースが多めでした。
今週も、よろしくお願いします!
Web3 Topics
今週までのWeb3に関連する興味深いトピックをピックアップしました。インプットにお役立てください。
1.The Future is Now for Ethereum Scaling: Introducing Polygon zkEVM
PolygonからzkEVMについて、「テストネットで間もなく公開」とのアナウンスがされました。メインネットの公開は、共同創設者のNailwalは、Polygon zkEVMメインネットのローンチが4〜10週間で行われると予想しています。
zkEVMとは
zkEVMは、「ゼロ知識証明(Zero-knowledge-proof)と呼ばれる暗号化技術を利用して、既存のすべてのスマートコントラクト、開発者ツール、およびウォレットと連携するイーサリアムのスケーリングソリューション」と呼ばれており、ゼロ知識証明のロールアップ技術をEVM互換にしたものです。EVM互換性があることで、既存のEVMで稼働しているアプリケーションの移行が円滑となります。
ロールアップの主流には2つあり、Optimisticロールアップとゼロ知識証明によるロールアップです。2つのうち、ゼロ知識証明は、一般に有望なテクノロジーと見なされていますが、そのエンジニアリングの複雑さにより、市場投入までの迅速さにおいて、Optimistic ロールアップに遅れをとっているというのが現状です。
入門者向けにゼロ知識証明については、解説記事を書いています。興味のある方はこちらをご覧ください。
Polygon zk EVMの課題
今のところPolygon zkEVMは、単一のパーティが、レイヤー1に渡されるレイヤー2トランザクションをバンドルしてポストする権限があることが障害点となり得るという指摘があります。
不正なシーケンサーは、理論的にはロールアップを一時停止するか、トランザクションを戦略的に並べ替えて、利益を奪うことができます。オフラインになった場合、シーケンサーはチェーン全体をダウンさせることもできてしまいます。
しかし、これらのリスクがあっても、集中型シーケンサーはトランザクションを”改ざん”することはできません。つまり、ロールアップは、他のより集中化されたスケーリングソリューションと比較してセキュリティ上の利点があると言われています。Polygonは、プロセスのこれらの要素をいつか分散化することを目指していると語っています。
まだハッキリとした発表ではありませんでしたが、メインネットのローンチに期待しています。
参考:https://www.coindesk.com/tech/2022/07/20/polygon-deploys-zk-rollup-testnet-eyes-mainnet-launch/
2.Matter Labs Schedules zkSync 2.0 Mainnet Launch for October
zkロールアップのzkSyncの開発企業であるMatterLabsは、100日以内にイーサリアムのメインネットにzkSync2.0をリリースする予定であると発表しました。
Matter Labsは発表により、完全にEVM互換のゼロ知識ロールアップを市場に投入する最初のチームであるzkEVMになると主張しています。言い換えれば、イーサリアムのスマートコントラクトを処理できるロールアップを最初に導入する予定であると述べています。
つまり、polygon zkEVMと真っ向から競合します。2月にzkEVMテストネットを立ち上げたMatter Labsは、スタートを切っていましたので少しは有利なのかもしれません。
また、Polygon、ZkSyncとは別で、Scrollsという開発企業もzkEVMを発表しました。今後、の展開に期待しています。
zkRollup関連は、今後も注目されそうな技術なのでまた別途どこかで記事にまとめたいと思います。
3.Ambition made to counteract ambition - DAO governance and bicameralism
Lidoのガバナンス投票に、ガバナンス方法自体に対する案件が提案されているそうです。
内容としては、現在のLDOの保有者だけでなく、stETH保有者もガバナンスに参画する権利を与えるというもの。米国の上院・下院のような議会制のメリットを導入する趣旨です。
LDOの保有者だけでは、敵対的ガバナンスによる悪い決定を引き起こしやすいという問題を解決するため、実際にLidoにステーキングすることで入手できるstETH(市場からも入手は可能)を持つものを加えることで、抑止力にする狙いです。
定足数を満たす場合には拒否権発動状態にすることで、強制的に審議否決とする仕組みが検討されています。
また、Lido DAOにおいて、Lido(LDO)のトークンセール案、ロックアップ期間が無くいことによる批判が出ている件が話題となっています。Twitterでは、Lidoの内部でのインサイダーが噂されているそうです。
4.Web inventor Tim Berners-Lee: Screw Web3 — my decentralized internet doesn’t need blockchain
Web1 の開発に貢献したティム・バーナーズ・リー氏がWeb3について言及しています。彼が言うには、「私がイメージしている分散型インターネットにはブロックチェーンは必要ない」とのことです。
彼は、ユーザー自身がデータを制御できるSolidという分散型アーキテクチャを構想し、Webツールとオープンソースで構成されています。
個人情報は「ポッド」と呼ばれる分散型データストアに保存され、ユーザーが望む場所ならどこでもホストできます。次に、データにアクセスできるアプリを選択できます。このアプローチは、相互運用性、速度、スケーラビリティ、およびプライバシーを提供することを目的にしています。
Web3 Topicsは以上です。
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読者のコーナー
読者からのコメントを紹介していきます。ぜひアウトプットや交流にお役立てください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今週までは体調不良により、記事の執筆が滞っておりましたが少しずつ再開しております。近況の若干の変化もありましたので、それはポッドキャストか、また別の機会にお話しさせていただけれればと思います。
読者の皆まさも体調にはくれぐれもお気をつけていただき、クリプトを楽しんでいきましょう。
それでは、また。
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