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今回のテーマは、「Autonomous World」。
あまり聞き馴染みのない言葉かとは思うが、実はオンチェーンゲームというジャンルがリブランディングされようとしている。
今週はAutonomous Worldとはなにか、なぜAutonomous Worldなのかという部分を深掘りし、あなたをAutonomous Worldの世界に招待したいと思う。
🌏Autonomous Worldとは
Autonomous Worldとは、"Autonomous World"を一言で表現するなら、それは「分散型のデジタル世界」といえる。
ブロックチェーン技術を活用して、デジタル世界(特にゲーム)が一つの会社や団体によって管理されるのではなく、人々によって共有・制御されることを目指している概念だ。
例えば、従来のオンラインゲームでは、ゲームのルールやコンテンツはゲーム会社が一方的に決定し、プレイヤーはそれに従う形が一般的だ。
しかし、"Autonomous World"の考え方を取り入れたゲームでは、ゲームのルールやコンテンツがブロックチェーン上のスマートコントラクトによって規定される。
そう、ゲーム自体がブロックチェーン上で動作するのだ。
これにより、ゲームの運営は分散化され、プレイヤー自身がゲームのルールやコンテンツに関与し、それを変更したり、新しい要素を追加したりすることができる。
これは、まるで現実の世界のように、個々の市民が自分たちの社会のルールを作り、それを管理するような形に似ている。
"Autonomous World"は、そのような「分散型のデジタル社会」をオンラインゲームの中に作り出すことを目指しているのだ。
🧑🚀なぜAutonomous Worldなのか
"オンチェーンゲーム"から"Autonomous World"へのリブランディングの背後には、いくつかの理由があげられる。
以下にあげる内容が主なものだ。
①広範な概念
②フレームワークと機能の発展
③ユーザーエンゲージメントと共有の所有権
①広範な概念:
"Autonomous World"は、単なるゲームメカニズム以上のものを指し示す。それは、ゲームだけでなく、デジタルの世界全体を所有し、制御するための新しいフレームワークを提供する概念だ。
②フレームワークと機能の発展:
オンチェーンゲームの開発は進化し、独自のエンジンとフレームワークを持つようになった。例えば、OPCraft(後述する)は、ブロックチェーンゲームの開発を支援する新たなツールキットを提供している。
③ユーザーエンゲージメントと共有の所有権:
"Autonomous World"の概念は、ゲームプレイヤーにより深いエンゲージメントと共有の所有権を提供する可能性がある。ユーザーがゲームのルールやメカニズムに直接影響を与え、自分自身のデジタル世界を作り出す能力を持つことを示唆する。
⏰Autonomous Worldの課題
これらはオンチェーンゲームに共通するものだろう。
スケーラビリティとUX
ガスコスト
技術的な知識の必要性
セキュリティとスキャム対策
規制と法的な課題
このように様々な障壁が挙げられるがAutonomous Worldにおいても引き続き議論が必要なテーマだ。
🔍ETHGlobalのAutonomous World部門受賞作品
そのような課題のなかでも、世界中の開発者がAutonomous Worldに魅了されプロジェクトを運営している。
以下のツイートは、ETHGlobal TOKYOで行われたAutonomous Worldをテーマにしたハッカソンの受賞作品たちだ。
以下、興味深いAutonomous Worldに挑戦するプロジェクトを4つ紹介する。
マインクラフトのようなオープンワールドゲームOPCraftの拡張。ユーザーがブロックを追加したり、自由な配置を可能にしている。
NFTを使用したブラウザベースの対戦型Web3ゲームで、対戦に勝つと景品がもらえる。
MUD2.0を使ったマルチプレイヤーGame of Lifeを初めてオンチェーン化した。誰でも永遠にプレイできる。
Eat Drain Arson
NPCのサバイバルシミュレーションゲーム。シンプルなマップを動き回りスラッジと呼ばれる有限のリソースを収集するといった単純な行動を行う。
ゲームを進行するためには協力グループを形成することを奨励するように設計されている。ゲームを超えた集団を育むことを期待されている。
💡Autonomous Worldに期待すること
簡潔には以下のような期待をよせている。
コミュニティの成長:ユーザーが所有し、運営する空間であるため、これらの世界の成長と成功は大きくコミュニティの成長と関連する
新たなUXの登場:新しいタイプのゲームやデジタルエクスペリエンスを可能にするだろう
EthereumのL2はProto-dankshardingが実装されればガスコストが少なくとも1/10になると言われている。
L2のオンチェーンゲームは今後このアドバテージを利用して様々な層のユーザーを呼び込むことができるかも知れない。
それまでにAutonomous Worldに挑戦するプロダクトがどのように成長するか期待している。
さて、本日は以上です。
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