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今回は、「メタバースは死んだのか」について。
2021年にFacebookがMetaになり注目が最高潮に達したメタバースだったが、現在は生成型AIにその座を明け渡しているように見える。
本当にそうなのか?という疑問のもと、今後メタバースはどのような議論がされていくのかを考える。
結論として、メタバースが死んだという系の記事はインプレッションを稼ぎたいために上手く行かなかった事例を列挙しているに過ぎないと考えている。その根拠は、FortniteやMinecraftなどの仮想空間上でアクティブユーザー数は維持されており開発は継続しているから。
そのように考える背景を詳しく書いていく。
🪦メタバースは死んだのか?
メタバースは、2021年にMetaがリブランディングとともに打ち出した仮想空間のことだが、新たなインターネットコンテンツの在り方だと説明された。
しかし、その後批判されたのが低画質のアニメのアバターだ。
メディアは、「メタバースが解決すべき基本的なビジネス課題を明確にすることはできなかった。」といった言葉でMetaの失敗を取り上げた。
ザッカーバーグの実際の製品であるVRプラットフォーム「Horizon Worlds」は、非常に不便なOculusヘッドセットを使用する必要があり、ロードマップや真のビジョンに近いもの提供することができなかったのは事実だといえる。
2022年10月までに Mashableの記事HorizonWorldsの月間アクティブユーザー数は20万人に満たず、Meta社が2022年末に設定した50万人という目標には大きく及ばなかった。
蓋を開けてみればプロモーションのよう現実は実現できず、誇大広告になった、というのがメタバースは死んだと主張する側の立場である。
ところが、Metaのマーク・ザッカーバーグ氏は会社が40億円の損失を出しても「絶対にメタバースを捨てない」と発言している。
生成型AIへの投資も行っておりオープンソースのLLMモデルを公開し開発をつづけているが、依然としてメタバースへの投資をやめないのはなぜか?
⚡️仮想空間上のアクティブユーザー
"我々のロードマップを動かしているのは、今日の巨大なAIの波と、未来のビルディングメタバースの波という、2つの大きな技術の波がある "とザッカーバーグは語っている。
さらに、Metaが今年後半に新しい消費者向け仮想現実・複合現実デバイスを発売することを明らかにした。
メタバースを今で言うゲーム空間も含めて捉えることができると考えている。今やゲームはゲームだけのアクティビティではない。
2023年のメタバースに関するユーザーアクティビティを示す統計として、FortniteとMinecraftのアクティブユーザー数として挙げてみる。
FortniteとMinecraftのアクティブユーザー数
Fortniteは平均して月間ユーザー数が2億3300万人、一日の最高プレイヤー数が1500万人を記録している(参考)。Minecraftの月間アクティブユーザー数は約1億7350万人である(参考)。この数字は決して少なくない。
世界的なコンサルティング会社であるマッキンゼーは、メタバースが最大で「5兆ドルの価値」を生み出すと予測し、約95%のビジネスリーダーがメタバースが5~10年以内に「自分の業界にプラスの影響を与える」と予想している。
また、コンサルティング会社のガートナーは、2026年までに25%の人がメタバースで1日1時間以上過ごすようになると主張している。
彼らはビジネスモデルを戦略的に検討するプロ集団だ。彼らが儲けるためには、新たなビジネスが生まれていく必要がある。そのためポジショントークが含まれているのも事実だが、少なくも5年ほどの期間で変化が起き始めることを予言しているのは参考にすべきだと思う。
メタバースを死んだというには早すぎる。ザッカーバーグ氏はまだメタバースの可能性を諦めていない。
🧬デジタルとフィジカルの融合
メタバースについては、開発も続けられている。
例えば、MicrosoftやNvidia(エヌビディア)などの企業はメタバース環境を開発しており、NFTや、仮想世界にデジタル民主主義をもたらすことを目指した分散型自律組織(DAO)の実験を行っているという。
ビジネス分野でも、HSBCやJPモーガン、ナイキ、グッチなどの大企業から、新興のライフスタイルやファッションの力を持つ企業までが、メタバースへの存在感を強め、自社のメタバースでの存在感を構築している。
参考記事:The Top 5 Metaverse Trends In 2023
これらの企業は、新たな仮想のマーケティングチャネルとしてメタバースを利用し、顧客体験と1対1のコミュニケーションに焦点を当てる狙いがある。
もちろん、ブロックチェーン技術や分散型台帳に基づいたWeb3のビジョンも注目されている。The SandboxやDecentralandのような分散型メタバースプラットフォームを通じて、グローバル企業のコントロールから独立した新たなインターネットを生み出すことを目指すものだ。
"フィジタル"という言葉は、「物理的」(physical)と「デジタル」(digital)の組み合わせから生まれた新語で、物理的な現実世界とデジタルな仮想世界が融合した状態をさしている。
このコンセプトは、拡張現実(AR)や仮想現実(VR)、そしてメタバースの発展に密接に関連する。
例えば、メタバース内でのアクティビティは現実世界での経済活動や社会的インタラクションに影響を与え、逆に現実世界での行動や決定がメタバース内での体験に影響を与えるようなことも可能となるだろう。
これらの技術の進化により、フィジタルなメタバースはますます現実の世界と繋がりを持ち発展していくのではないかと考えている。
高齢化・人口減少というある程度、既定路線で起こりうることだけを踏まえてもデジタル空間を有効活用した生活様式はフィットしていくはずだと期待している。
さて、本日は以上です。
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