このニュースレターでは、Web3に興味のある方、Web3関連の情報収集を効率化したい方に向け、話題のプロジェクトやトピックをやさしく解説していきます。情報収集にぜひお役立てください。クリプトを楽しみながら一緒に学習していきましょう。
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Main Topic
Main Topicでは、筆者の興味関心があることについて書いています。今回のテーマは「コミュニティアドバタイズメントとWeb3」です。
コミュニティアドバタイズメントとは
コミュニティアドバタイズメントとは、広告をコミュニティによって推進することで、これまでになかった広告体験を提供するものだと定義したいと思います。
ユーザー、広告主(もしくは広告代理店)、コンテンツ提供者の3方良しの状態をつくることによって、嫌われる広告ではなく、より一層受け入れられやすい溶け込む広告を目指すものだと現時点で理解しています。
コミュニティアドバタイズメントという言葉を聴いたのは、Voicyという音声配信サービスを運営する企業の社長、緒方さんの配信を聴いたことがきっかけです。厳密には彼が話していることとは違う可能性はありますことはご了承ください。
配信の中では、居酒屋での例え話が参考になりました。以下、ぼくの意訳を含めつつ具体例を解説します。
居酒屋でチーム数人で飲み会をしているときに、急にスポンサーだからということで割り込んで商品の宣伝が始まったら気分が悪くなると思います。テレビのCMもクリエイティブにお金と労力をかけて如何に興味を引くかということに力を注いでますが、本当にユーザーが求めているのはスポンサーからの宣伝ではなくチームとの談笑であり、テレビCMではなく面白い番組(コンテンツ)なのです。
そこで、この居酒屋での飲み会の会計を半分出す代わりに宣伝させてくださいということでスポンサーさんが来たとします。するとこのスポンサーからの宣伝を受け入れるかどうか、宣伝と談笑が価値の天秤にかけられ、会計が半分になるのなら飲み会をしているメンバーも嬉しいと思うかも知れません。しかもその宣伝商品が、この居酒屋で調理してもらうことができる珍しい食材だとしたらどうでしょうか。ここに合意が成立するのであればお互いが応援したり、されたりするコミュニティを形成することができることになります。
このように、ユーザー、広告主、コンテンツ提供者(ここでは居酒屋)の3方良しのwin-win-winの関係性を構築し、ユーザーは応援したいものを応援し、コンテンツ提供者(居酒屋)は本当に自分がいいと思うものを広告し、スポンサーは商品の宣伝ができるといことが、コミュニティアドバタイズメントの主旨です。
Voicyの場合、ユーザー(リスナー)、広告主、コンテンツ提供者(パーソナリティ)という関係性が上のコミュニティの構成員です。またサービスを提供するプラットフォーム(Voicy)を加えると4本良しのwin-win-win-winというのが理想的だと思います。
なぜいまコミュニティアドバタイズメントなのか
コミュニティアドバタイズメントが言われはじめたのはもしかすると上のVoicyが初めてなのかも知れませんが、コミュニティを活用した広告施策は以前からあるそうです。
参考リンク:https://commmune.jp/blog/202003100452/
コミュニティアドバタイズメントが立ち上がっている背景には、
人の不安や悩みに答えるような(悪く言うと煽るような)商品の広告ばかりが増えている。いわゆる嫌われる広告は広告費がたくさん出せる企業ほど打てるし、こうした企業の広告だけが淘汰されるような仕組みは現状ない
ネットが普及により個人の情報発信が浸透し、自分がいいと思った商品だけを広告するようになった
具体的なエビデンスを提供することはできませんが、こういったことがあるそうです。ただし、不安を煽るような広告が全て悪であると言っている訳ではないです。
こうした背景のなか、テレビ番組を配信するのがYouTubeによって大衆化されたように、広告はより今よりも大衆化されていき、周知のことではありますが個人のインフルエンサー(=コンテンツ提供者)の存在感は広告業界に、より一層の存在感を持ち始めていると思います。
たとえば、ちきりんさんが紹介してこれは本当に良かった!といった商品があれば、即座にAmazonの在庫が売り切れるようなことをイメージしてください。
この流れなかでは、自分のファンプールをどれくらいの人数、どのような領域で持っているのかというコミュニティの規模・質が重要で、インフルエンサーは自分のファンに対して責任を負うため粗悪商品の広告を請け負うことがが難しくなります。自分の信頼を失い、ファンが減ってしまうからです。
こうして、コミュニティアドバタイズメントの仕組みを積極的に活用することができれば、粗悪品などの安かろう、悪かろうという商品が淘汰され、より良い商品やサービスの広告が世の中に増えることになると考えられるということになります。
Web3とコミュニティアドバタイズメントの相性は良い
Web3では、トークンによってコミュニティを形成することが可能です。たとえば、トークンを発行しているプロダクトが広告出稿側だとすれば、トークンの値上がりを期待するユーザーからのプロダクトやサービスへの応援が得られるでしょう。
また、Web3の思想(ここではあえて説明しませんが、より個人が主体的に情報を管理したりすることとお考えください)によって広告のビジネスモデルもいまとは全く違う仕組みに変化していく可能性もあります。個人情報保護の観点では、適切ではない個人情報の収集があったりするなどEUを中心に情報の管理方法の意識の変化が起こりつつあり、今後より一層ユーザー側が情報をOwn(所有する)していくことが考えられます。
また、マイクロペイメントにより決済手段を効率化することができるのもコミュニティの関係性構築や発展に寄与するはずです。さらに、何かプロジェクトを立ち上げ、そのプロジェクトの資金をプールしておき、コントラクトに従って資金が使われるという仕組みを組織に導入し、その仕組を中心に活動を行うというDAOが現れているのも関連性が高いです。
ただし、インターネットがどんなに変化しても「優れた製品を作る人と企業」と「優れた製品を求める消ユーザー」は存在しつづけるので、広告の役割は両者をマッチさせる「説得力のあるコンテンツ」あってのものになっていくことも考えられ、コンテンツ提供者にとってもコミュニティの重要性が大きくなっていくと考えられます。
以上の観点から、Web3とコミュニティアドバタイズメントの相性はとてもいいと思います。ただし、トークン発行が国内法上に則って行われる場合、様々な問題がありますがそれは一旦無視しています。なので、現時点で国内でやるとしたら(もう既に行われていると思いますが)、NFTによってやるのが良いかと思います。
本日のMain Topicは以上です。
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Web3 Topics
ぼくが気になったトピックを紹介します。
SolanaのMEVを活用した流動性ステーキングのデリバティブを提供するJitoがJitoSOLを発表
Solana の分散化とネットワーク セキュリティを改善しながら利回りを提供する
JitoSOL 利回り = ステーキング + MEV 報酬(現在のトークンはステーキング報酬のみを提供)
Jito のネットワークの利点は一流のバリデーターにのみ委任しパフォーマンス向上と分散化をすること。それぞれがスパムと戦いながら MEV の収益を集める
OpenSea が NFT ロイヤルティを強制するオンチェーン ツールを起動
OpenSeaはロイヤリティの議論で立場を明確にしはじめており、ロイヤリティを矯正するのを支援する「オンチェーンツール」を立ち上げようとしています
OpenSeaのCEOであるDevin Finzer氏は、「多くのクリエイターがチェーン上で手数料を強制できることを望んでいることは明らかです。そして基本的に、選択は彼ら自身が行うべきであり、市場によって決定されるべきではないと私たちは信じています」と語っている
またFinzer氏によると、これには、コレクションの一部のサブセットにオフチェーン料金を引き続き適用する、オプションのクリエイター料金を許可する、クリエイター向けの他のオンチェーン強制オプションに協力するなどのオプションが含まれる可能性がある
CZ が Binance が FTT (FTX のネイティブ トークン) の全株式を売却することを計画していると発表したことで、事態は過去数日間で劇的にエスカレートし、FTX は過去 48 時間にわたって大量の引き出しが行われた
競合他社であるにもかかわらず、Binance は FTX の初期の投資家でしたが以下のようなツイート
このようなになった背景には以下のような事があると言われています。
Coindeskがアラメダリサーチ(FTXの)のバランスシートに言及する記事を公開し、事の中で、CoinDesk は、6 月 30 日にアラメダが「ロック解除された FTT」で 36 億ドル、「FTT 担保」で 26 億ドルの保有を含む 146 億ドルの資産を持っていることを示した「私的な財務文書」をレビューしたと主張
これによりFTT の価格が下落した場合、Alameda が問題を抱える可能性があるという憶測が広まり、FTT価格は一時大幅変動
FTXのSBFは、Twitterで交換が問題なく解決可能であり、ユーザーの引き出しを処理できることをユーザーに保証し、パニックが競合他社によって引き起こされたことを示唆
この確執が業界全体にどのような長期的な影響を与えるかは不明であり、透明性がないやり取りユーザーを不安にするが、DeFiは皮肉にもこのような騒動へのアンチテーゼのようになりうるのかも知れない
今週配信したポッドキャスト
最近更新を再開したstand.fmのエピソードを以下に掲載します。
stand.fmでは、「クリプトやブロックチェーンの技術に面白がったり没頭しつつ学びたい方や情報収集したい方に向けて、暗号通貨やNFTなどWeb3のトピックやその他ぼくが学んでいることについて、ゆるくお話する」というコンセプトでお送りしております。
あまりクリプトにまつわる話ができていませんが、よろしければご視聴ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
このニュースレターの配信は試行錯誤中です。もしこういった方面の情報が欲しいということがありましたらコメントで教えていただけますと幸いです。
それでは、また。
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